お知らせ

全身の健康と歯科検診

2022.6.30

目次

医療法人社団歯友会 赤羽歯科 戸田診療所 院長の三井です。

今回は、皆様の全身の健康とお口の中の健康がいかに密接な関係にあることを、お話ししたいと思います。

 

国民皆歯科検診とは?

 2022年67日に閣議決定した経済財政運営の指針(骨太の方針)に盛り込まれたのが国民皆歯科検診です。

これは、国民が年代問わず歯科検診を受けられる制度の実現を目指す方針です。

全世代で歯科検診を生涯に渡って制度化することで、お口の健康を守ることを目的としてます。

なぜ歯科検診が必要なの?

 実は、お口の不調(特に歯周病)と身体の不調は密接なつながりがあり、歯の状態が身体の健康に大きな影響を与えています。

健康増進には歯科検診を受けて、お口の病気を未然に防ぐことが重要なのです。

どんな病気に関連性があるの?

①糖尿病

②血管障害

③早産、低体重児出産

④誤嚥性肺炎

⑤関節リュウマチ

⑥腎臓病

⑦肝臓病

⑧アルツハイマー病

糖尿病・血管障害

・糖尿病

 糖尿病と歯周病の間には双方向の関連性があります。

すなわち糖尿病が歯周病をひどくさせる一方で歯周病が糖尿病を重症化させます。

私の患者さんも重度の糖尿病でしたが、歯周病の改善とともに

糖尿病が治り内科の先生がとても驚いたケースは、少なくありません。

 

・血管障害

 狭心症、心筋梗塞の発症が歯周病患者とそうでない人と比較すると割合が高いというデータが数多く報告されています。

早産、低体重児出産・誤嚥性肺炎

・早産、低体重児出産

 これまでの疫学研究によって、歯周病は、早産、低体重児出産の進行に関連があることが報告されています。

妊婦さんの歯周病治療によって早産、低体重児の原因物質が減少するそうです。

 

・誤嚥性肺炎

 肺炎が2011年から日本人の死因の第3位となりました。

この肺炎死亡者の約95%は、高齢者であり、高齢者の肺炎、特に医療・介護関連性肺炎の主な原因は、誤嚥性肺炎と考えられています。肺炎の発熱を予防するために口の中の細菌量を減少させることがかなり効果的です。

関節リュウマチ・腎臓病

・関節リュウマチ

 ある歯周病菌が感染するとその細菌の酵素によって関節炎を起こすことが報告されています。

 

・腎臓病

 歯周病による血管障害が動脈硬化や高血圧症が結果的に腎臓病を発症することがあります。

歯周病を治すことによる血液循環の改善が腎臓病の回復につながるといわれてます。

肝臓病・アルツハイマー病

肝臓病

 ある歯周病原因菌は、歯周炎病巣から血中に入り、全身に波及して肥満、糖尿病、心血管疾患などの病気を悪化させ、肝臓の脂肪蓄積と炎症を同時進行させるという報告があります。

 

アルツハイマー病

 まだメカニズムは、明らかになっていませんが、いろいろな細菌が、アルツハイマー病の患者の脳から見つかってます。その中でも歯周病原因菌の一種が見つかり、その頻度が高いそうです。

最後に

このように口の中が健康であることは、体の健康にとってとても重要であり、歯科検診の大切さを改めて理解していただけたと思います。ぜひ、当院へ定期健診にいらしてください。

戸田・戸田公園の歯医者「医療法人社団 歯友会 赤羽歯科 戸田診療所」

JR埼京線「戸田公園駅」東口から徒歩5分

監修者情報

院長・歯科医師

三井

平成6年4月 医療法人社団歯友会赤羽歯科 川口診療所勤務
平成17年3月 医療法人社団歯友会赤羽歯科 戸田診療所 院長就任

当院では、日進月歩で進歩する医療知識・技術の研鑽に励み、歯やお口のあらゆるお悩みやトラブルを解決できる「総合歯科診療」を提供できる体制を整えています。また、「患者さん一人ひとりに適した診療を提供すること」を基軸にしています。 すべての方がみな同じ生活習慣や環境、歯科に対する考え方ではありません。考え方が異なれば、適した治療方法も一人一人異なるはずです。当院では患者さん一人一人にとっての最良の治療を追求し、笑顔になってもらうための努力を惜しみません。