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歯周病が体に及ぼす影響

2023.10.31

目次

戸田・戸田公園の歯医者「医療法人社団歯友会 赤羽歯科 戸田診療所」院長の三井です。

今回は歯周病が私たちの体に及ぼす影響についてお話ししたいと思います。

 

歯周病が影響する病気

・血管障害

・糖尿病

・腎疾患

・早産、低体重児出産

・誤嚥性肺炎

・関節リュウマチ

・その他

血管障害

日本人の死因1位は、癌 2位は、心疾患 3位は、脳血管障害 4位は、肺炎 5位は、老衰

となり血管障害が占める割合が大きくなっています

血管障害の原因である動脈硬化は歯周病の原因菌の一部が体の血管を通して心臓に栄養を運ぶ血管に悪影響を起こし動脈硬化を促進させると考えられています。このことは、脳の血管にも同じことがおきています。

糖尿病

糖尿病は、厚生労働省の「令和元年 国民健康・栄養調査」によれば、疾患が疑われる人を含めると、日本人の5~6人に1人がかかっている、いわゆる国民病です。

歯周病は、糖尿病の6番目の合併症とまで言われており、糖尿病になると歯周病になりやすくなります。

歯周病の患者さんで糖尿病にかかっている場合、糖尿病の治療によってかなり歯周病が治ることがよくあります。

 一方歯周病の治療によって、糖尿病が改善することが最近わかってきました。私の患者さんも同様に歯科治療によって血糖値が下がったと喜んでいただいた方は、少なくありません。

歯周病の治療によって

 ・手足の切断を40%

 ・失明(網膜症)の原因となる血管障害を30%

 ・心筋梗塞の発症を14%

 ・脳卒中の発症を12%  予防効果があります

腎疾患

慢性の腎臓病は、歯周病の発症と進行に影響を及ぼすといわれています。また最近の研究では、歯周治療によって慢性腎臓病が改善する可能性があるということが分かってきました。

歯周病の炎症が10%増加すると腎機能が3%低下、

腎機能が10%低下すると歯周病の炎症が25%増加するそうです。

歯周病による血管障害が動脈硬化、高血圧を引き起こし結果として腎機能障害がおこり、加えて腎機能低下により易感染状態、骨ミネラルの代謝異常により骨が弱くなって結果的に歯周病がひどくなります。

早産 低体重児出産

歯周病の妊婦では、早産 低体重児出産のリスクは増加するといわれています。

妊娠中期(13~21週)に歯周治療をしっかり行うことはとても大切です。

誤嚥性肺炎

肺炎は、2011年から日本人の死因の3位となり、誤嚥性肺炎は90歳以上の死因の第2位に相当します。

歯磨きがうまくできない高齢者へ専門的な口腔清掃を持続的におこなうと、誤嚥性肺炎のリスクが減るといわれています。このことは、口の中の細菌が肺炎原因菌である可能性を示しています。

 歯周病患者は、そうでない患者と比べ口の中の細菌の数は増加するので、歯周病治療は効果的といえます。

関節リュウマチ

関節リュウマチの患者さんは、手指がうまく動かないため歯ブラシが充分できなかったり、骨の病気の併発や薬(ステロイド・免疫用製剤)の副作用による昜感染などによって歯周病になりやすいと考えられています。

 一方、ある歯周病菌の酵素は、関節炎を起こすといわれています、歯周病と関節リュウマチは大きく関連があります。

その他

まだまだこれからの研究で明らかになってくると考えられているのが、肥満、脂肪肝炎、アルツハイマー病などがあります。

まとめ

考えてみれば、口は私たちの体と外の入り口です。

色んな菌やウイルスが日々出入りしている場所です。

多くの病気の原因がここから始まるといっても過言ではないかもしれません。

 

体の健康は、お口のケアから始まります。

歯周病に関してお困りの方はぜひ当院にご相談ください。

 

戸田・戸田公園の歯医者「医療法人社団歯友会 赤羽歯科 戸田診療所」

監修者情報

院長・歯科医師

三井

平成6年4月 医療法人社団歯友会赤羽歯科 川口診療所勤務
平成17年3月 医療法人社団歯友会赤羽歯科 戸田診療所 院長就任

当院では、日進月歩で進歩する医療知識・技術の研鑽に励み、歯やお口のあらゆるお悩みやトラブルを解決できる「総合歯科診療」を提供できる体制を整えています。また、「患者さん一人ひとりに適した診療を提供すること」を基軸にしています。 すべての方がみな同じ生活習慣や環境、歯科に対する考え方ではありません。考え方が異なれば、適した治療方法も一人一人異なるはずです。当院では患者さん一人一人にとっての最良の治療を追求し、笑顔になってもらうための努力を惜しみません。